都立武蔵高校

 スペインで開催されていた第59回サンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門の審査結果が24日に発表され、映画『奇跡』の是枝裕和監督が優秀脚本賞を受賞した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110925-00000007-flix-movi

 実は、是枝さんと私は、私が都立武蔵高校に入学したときの同級生(しかも同じクラス)である。
 私は、入学してすぐに肺結核が発覚し、そのまま入院、休学した。机を並べた期間はわずかに1ヶ月である。そのため、是枝さんに限らず、入学したときの同級生とは、ほとんど交友がない。あるのは、小学生の同級生で、中学は別だったが、高校で再び一緒になった高橋さんという友人ぐらいである。
 昨年11月に、この年度の同窓会があって、高橋さんが出席したら、是枝さんもいた。高橋さんが「伊藤君って覚えている?」と聞いたところ、「『栄光なき天才たち』のでしょ?」と答えてくれたそうである。是枝さんとは話をしたことがあるかどうかも定かでないほどの間柄でしかなかったので、知っていてくれたことだけで、素直に嬉しかった。

 私は都立武蔵高校が好きである。

 2年目の高校1年生の同級生とは、今でも付き合いが続いている。そういう意味では、常々、残念に思っていることがある。
 ありがたいことに、ウィキペディアには、「伊藤智義」の項目も存在している。書いて頂いた人には、本当に感謝申し上げたい。
 ただし、出身高校が「武蔵高校」となっている。決して間違ってはいないのだけれど、ふつう、単に「武蔵高校」というと、それは「私立武蔵高校」を意味してしまう。
 ウィキペディアには、公正を保つために本人自らが記載してはいけない、という不文律がある(はずである)。そのため、誰かが「都立」という二文字を入れてくれるのをひたすら待っている。

 末筆になってすみません。
 是枝監督、おめでとうございます。