電子書籍「栄光なき天才たち(伊藤智義原作版)」

 あけましておめでとうございます。

 2017年は新年早々「永遠の一手」の単行本が出版されます。どうぞよろしくお願いいたします。

永遠の一手ー2030年、コンピューター将棋に挑むー 上 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ) 永遠の一手ー2030年、コンピューター将棋に挑むー 下 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ)

 同じ日に「栄光なき天才たち」の電子版も出して頂くことになりました。どちらも秋田書店、沢編集長の担当です。大変ありがたく、嬉しい限りです。

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 「栄光なき天才たち」の電子化の話は、何年か前に別の出版社から電話が入ったのが初めてでした。私は断ったので、電話のやり取りだけで終わり、出版社名も正確には覚えていません。森田さんの単独版がビーグリーという出版社から電子化されていて、その会社の前身にビービーエムエフという社名がありました。そういえば、そういう名前だったような記憶が残っています。

 なぜ電子書籍化を断ったかといいますと、集英社にもデジタル書籍の部門がありますので、いずれは(近いうちに)集英社から出るものと期待していたからです。「栄光なき天才たち」はヤングジャンプで連載されていましたので、集英社から出されるのが筋だと(勝手に)思い込んでいました。

 執筆していた頃の担当は皆さん別の部署に移っていたため、なかなか情報は得られません。そこで、ヤングジャンプ編集部に、直接、問い合わせてみました。特に電子化の予定はないという回答でした。

 森田さんも同じ情報を得たのだと思います。森田さんの単独版が電子化されました。

 私の方は、それでもやはり、自分のよく知らない出版社から出されるのは躊躇しました。できれば知っているところからという思いがありました。そういうチャンスがあると良いなあ、と思っていました。

 そういう状況で「永遠の一手」の仕事が始まりました。軌道に乗り始めた頃、私は沢さんに、ざっくばらんに「栄光なき天才たち」の電子化を相談してみました。そして、「永遠の一手」に合わせる形で、「栄光なき天才たち」(伊藤智義原作版)の電子書籍も、1月6日の同日に刊行されることになりました。

 「栄光なき天才たち」の第1話がヤングジャンプに掲載されたのは1986年5月です。あれから30年。紆余曲折を経て、絶版になっていた作品が再び世に出る機会を頂きました。感慨もひとしおです。