母の日と東日本大震災

 昨日(5月11日)のニュースで「東日本大震災から2年2ヶ月が経った」と流れ、今日(12日)は5月の第2日曜で「母の日」である。私の母親は昨年の5月12日(土)、母の日の一日前に他界した。
 母親が脳梗塞で倒れたのは、2011年4月14日である。東日本大震災が発生してから約1ヶ月後のことである。被害のもっとも大きかった東北3県で犠牲になった人の6割以上が高齢者であったことは、しばしば報道されている。東北3県以外でも、余震が頻発していた当時、不安によるストレスから健康被害を被った方々は、高齢者を中心に、かなりいたはずだ。母親は、その典型だったようにも感じている。
 当時のことは、昨年、記載した。
 http://d.hatena.ne.jp/yayoi_2011/20120628/1340875280
 リハビリが一段落して、上記の原稿を朝日新聞のwebronzaに記事として送った直後に、医師から連絡が入った。末期の肺がんが見つかり、余命3ヶ月と告げられ、その通りとなった。

 世の中の動きは速い。生活リズムは急速に戻り、当時の記憶も風化し始めている。まだ2年しか経っていないことに驚くほどである。だけれども(だからこそ)、立ち止まって思い起こすべきことがある。当時、私は「私たちは自分自身で考えることをやめてしまったのではないか」と、文章に残した。当時のことを思い出し、今日、「私は自分自身で考えているだろうか?」と自問した。